記憶に新しい2021年6月千葉県八街市で児童5名が死傷した痛ましい飲酒運転事故を教訓にして、2022年10月から飲酒運転検査(アルコールチェック)が義務化されます。この事故は自社製品を運ぶトラック、いわゆる白ナンバーでの事故だったため運転前のアルコールチェックがされていませんでした。

適用範囲は
従来は運送事業者(緑ナンバー)のみに適用されていたが、事故を教訓に白ナンバーにも安全運転管理者の業務が拡大する形で適用が開始されます。
安全運転管理者が必要なのは、事業所単位で以下の条件を1つでも満たす場合です。使用する自動車はリース車両に加えて役員用や従業員が持ち込み車両も含まれます。
- 乗車定員11名以上の自動車を1台以上保有している事業所
- 自動車を5台以上保有している事業所
- ※バイク(50cc)以上は0.5台として計算する。
つまり、車で営業活動する営業マンも対象になります。そうなると心配なのが『二日酔い』です。実際にお酒を飲んだ翌日のアルコールで検挙された事例もあります。
「二日酔い」対策

運転の前日は休肝日にすることが理想です。しかし教科書通りでないのが社会人です。なので、まずは会社がどのようなアルコール検知器を導入するか確認しましょう。今回の法改正でアルコール検知器の性能について明記されていません。
酒気帯びの有無を音、色、数値等により確認できるものであれば足り、特段の性能上の要件は問わないものとする。
道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令等の施行に伴う安全運転管理者業務拡充について(通達)
アルコール検知器は多くのメーカーが販売していますが機能が若干異なります。そして酒気帯び運転の基準については、職業ドライバーは「0.00㎎/L」となっていますが、一般の酒気帯び運転になる基準は「0.15㎎/L」です。運送会社などで職業ドライバー向けの機器で判定されるとちょっと不利です。
この0.15㎎/Lを血中アルコール濃度に換算すると0.3㎎/ml(0.03%)に相当します。これはビール中瓶1本・日本酒1合の相当する量です。体重60㎏の人で体内から消えるのに約4時間と言われます。睡眠中は代謝が落ちて分解が遅くなると言われていますので要注意です。
昔はビタミンB群とC群を多く含んだ栄養ドリンクを飲むと、早く酒が抜けると言われましたがウソです。肝臓の機能は助けてくれても即効性はありません。
検知器の精度は高いです。不安があるときは運転を代わってもらうことお勧めします。

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