痛風と治療

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2021年8月28日、朝起きると左足の甲に激痛を感じました。

前日、足を痛めた記憶はないのに、まったく歩けず、捻挫のようです。

週末には治るかもと思うも、どんどん足は腫れて土踏まずは無くなるほど

痛みもひどくなり、動くたびに痛みが走り思考回路が停止する。

睡眠中も痛みで夜中に起きてしまうほど。

週明け病院に行き、整形外科を受診しました。

問診して、レントゲン撮影・血液検査・尿検査をすることに

ドクターは嘲笑気味に、ん~骨に異常はないし検査結果待ちだけど『ほぼ痛風』だね。

そして、血液検査の結果は尿酸値8.7 mg/dL 。。こりゃアウトだわ!!

んッ!それより気になる中性脂肪500mg/dL!

さすが整形外科そこはスルー。

治療を放置すると再発して合併症になる言われて治療することにしました。

しかし治療に最低でも5年間かかると言われてショックを受ける。

まずは痛風について調べてみました

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【痛風の仕組み】

痛風とは尿酸塩結晶による関節の炎症などを起こす疾患です。

尿酸値7.0mg/dL以上が長く続くと、血液に溶けきらなかった尿酸が結晶化して関節に沈着します。この結晶が何らかの原因で関節の中で剥がれ落ちます。すると異物と勘違いした白血球は異物を排除しようと働いて炎症が起きる

初めて痛風発作が発症するまで尿酸値が7.0mg/dLを超える高尿酸血症の状態が5年以上であると言われています。痛風発作の多くは男性で、女性はエストロゲンというホルモンの関係で発症しにくい。

働き盛りの30~40代が多く、肉食を好み、お酒が好きで、肥満気味の人がよくかかる。

特にストレスがかかる中間管理職・セールスマン・科学者が多い。

痛風の歴史

西洋では「帝王病」と言われて地位が高い人が患わっていました。エジプトのミイラからも痛風の痕跡が見つかっています。日本では「贅沢病」と言われています。昭和40年以降は西洋グルメが家庭食となり増えています。飽食な現代では贅沢な食事をしなくてもリスクがあります。人間以外でも恐竜や現代の爬虫類の骨からも肉の食べ過ぎと考えられる尿酸蓄積が発見されています。

尿酸とはなにか?

尿酸とはプリン体が肝臓で分解されて生じる老廃物です。尿酸は一定量まで血液に溶けますが、それ以上は溶けられません。血液中の尿酸の濃度は「尿酸値」と呼び、男性は3.0~6.9mg/dL、女性は2.5~6.0mg/dLが正常値です。尿酸の血中溶解度は7.0mg/dLしかなく、この濃度を超えると結晶化します。この状態を高尿酸血症と言います。健康診断の基準値が7.0mg/dLになっているのに納得です。

また体内では尿酸を分解できません。そのため尿酸の多くは「おしっこ」で体外に排泄されます。残りはウンチや汗です。

プリン体と核酸とは

プリン体は細胞の核を構成する成分なので、ほとんど全ての動物・植物に含まれています。

1つ1つの細胞の中心には細胞の核となる「核酸」があります。これを構成する主成分の総称がプリン体です。プリン体は細胞の増殖や代謝を助ける重要な役割をしています。そしてプリン体は主に体内で作られていて、使いきれないプリン体は尿酸に分解されて体外に排泄されます。

核酸にはデオキシリボ核酸(DNA) とリボ核酸(RNA)の2つがあります。そのDNAやRNAは、リン酸・糖類・塩基の3つの部品からできていて、塩基にはA、C、G、T、Uの5種類のパターンがあります。

塩基は基本構造の違いから2つに分類されます。

プリン塩基: A(アデニン)、G(グアニン)

・ピリミジン塩基:C(シトシン)、T(チミン)、U(ウラシル)

このプリン塩基とピリミジン塩基はペアになっていて、連続的に繋がってDNAが構成されます。

体内ではピリミジン塩基は、最終的に水と二酸化炭素とアンモニアになるのですが、プリン塩基(AとG)は尿酸にまでしか代謝されません。

この核酸は体内で貯蔵されず、必要に応じて作られて不要になるとすぐに分解されます。

体内の尿酸量は〇〇㎎

正常な体内には、約1,200mgの尿酸が蓄積しています。

1日当たり約700mgの尿酸が産出されています。体外への排泄量も700mgと体内では常に一定量が保たれています。1,500mgを超えると痛風のリスクが高まります。

尿酸値は発生量が増えるケースと排泄量が低下するケースがあってプリン体の多い食品の摂取を控えるだけでは下がらない場合があります。

血液量は体重1kgあたり80mlと言われています。

私の血液量は体重80kgなので、80kg×80ml=6,400mlとなります。

その血液に8.0mg/dLの尿酸が含まれて血中飽和度は7.0mg/dLなので

溶けきれない尿酸量は109mg≒(8.7 mg/dⅬ-7.0mg/dⅬ)×64dⅬです。

毎日少しずつ結晶化して体内に溜まると考えるとゾッとします。

尿酸値を下げる方法

尿酸値は毎日変動しています。もし検査で「尿酸値が高い」と診断されたら、治療の前に食事内容の見直しをしましょう。発症前に暴飲暴食をコントロール出来ていたらこのブログ記事は書いてないです。。。

■プリン体を減らす食事は、

「シンプルにプリン体の多い食品を減らして少ないものを多く摂取する。」

■排出量を多くするには、

「水分を多く取って尿量を多くして、尿酸の排泄を促す。」

尿酸は酸性の尿に溶けづらいです。体内をアルカリ性にすると言われますが、どうやら食事に関係なく体内の酸性・アルカリ性は調節されています。

痛風になる食事

そもそも痛風の人は 肉や魚が好きな方が多いです。野菜、芋類、海藻、キノコ類などを取り入れたてバランスが良い食事を心掛けることが大事です。

一般的にあん肝、レバー、モツ、白子、牛肉ヒレ、ロース、えび、かにみそなど、主に動物性食品に多く含まれています。

魚は良質なたんぱく質があり適量を取りましょう。内臓は多くのプリン体があるので取り除きます。かつおやマグロの血合いも取り除きましょう。

いわしはプリン体を多く含みます。加工された食品にも注意が必要です。(めざし、しらす干し、ちりめんじゃこ、煮干し)

旨味(煮干し、かつお節、干ししいたけ)には、多くのプリン体が含まれています。出し汁を使った料理は注意が必要です。それに化学調味料の成分に含まれるイノシン酸にも注意が必要です。和風だし以外にもスープ(豚骨・鶏がら)や、肉を焼いたあとの肉汁など、旨味のする汁には全てプリン体が含まれています。

プリン体は水溶性で水中に溶け出します。料理では茹で汁を捨てると摂取量を減らせます。お出汁やスープは全て飲み干さず残しましょう。

痛風の人が気をつける飲み物

水を多く飲みましょう。ガブ飲みするとお腹が緩くなります、こまめに補給しましょう。

1)アルコールは体内で分解される過程でアセトアルデヒドが出来ます。この成分は腎臓での尿酸排泄を阻害します。またビールなどは、プリン体を多く含むため肝臓での尿酸産生を増加させます。

2)果物やジュースなど含まれる果糖は、尿酸産生を促進します。砂糖にも果糖は含まれている為、甘い物には注意が必要です。

3)スープなどに含まれる脂質成分は、尿酸排泄を低下させます。

4)塩分は血圧に関係します。痛風は高血圧や高脂血症を悪化させます。塩分を控えて血圧をコントロールしましょう。

痛風が悪化したら

まず痛風発作と呼ばれる急性関節炎は、通常1~2週間程度で緩和していきます

痛みが緩和しても治療しないと再発します。(間欠期)

再発ごとに痛み増して、発作の間隔は短くなります

やがて常に痛みや腫れがある慢性期となります。

発作が頻繁に起こる部位では骨や関節が破壊や変形して「痛風結節」と呼ばれるコブが出来ます。腎臓に尿酸が溜まると腎障害を引き起こします。尿路や膀胱に溜まると尿路結石となります。その他、生活習慣病を併発しやすくなります。動脈硬化や心筋梗塞脳梗塞などの命に関わるような病気につながることもあります。

痛風治療について

まず、尿酸値が適正範囲内にあるかは、健康診断の血液検査の結果で確認できます。

  • 6.0mg/dL以下:コントロール目標
  • 7.0mg/dL以上:高尿酸血症の判断基準
  • 8.0mg/dL以上:痛風の治療開始基準

発作時は病院に行っても治療が出来ないため検査と鎮痛剤の処方です。

家に帰ったら鎮痛剤を飲んで痛みに耐えましょう。

発作が治まったら、ようやく尿酸値を下げる薬を服用します。

ここから長年かけて関節に蓄積した尿酸塩結晶を少しずつ溶かして体をコントロールしていきます。

自覚症状が無くなり数ヶ月経つと自己判断で勝手に服用を止めてしまい再発を繰り返す方が多いようです。

結晶は少しずつしか血液に溶けないため尿酸値6.0mg/dL以下の状態で最低5年以上保つ必要があります。

急激に尿酸値を下げるたり、急激な体重の変化は痛風発作を引き起こすそうです。

ドクターと一緒に治療に取り組みましょう。


(おまけ情報)プリン体の多い食品

100グラム中に含まれる量です。

No食品備考
1にぼし746お出汁に注意です。
2かつお節493お出汁に注意です。
3あん肝(酒蒸し)400
4干し椎茸380お出汁に注意です。
5鶏レバー312

■穀物・魚類・肉類の多いベスト5

No穀物 mg魚類  mg肉類備考
1そば粉  76かつお211肝臓(レバー)肉類は鶏・豚・牛共通して多いです。
2大麦44イワシ210腎臓(マメ)
3玄米32アジ165心臓(ハツ)
4白米26めんたいこ 160ササミ
5小麦粉26まぐろ157砂肝

■意外と少ないベスト

No食品備考
1鶏卵コレステロールに注意です。
2うずらの卵
3イクラ4
4チーズ
5すじこ16塩分は注意です。

卵類の主成分はたんぱく質で細胞(核酸)の量が少ないです。

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